濁手 椿文花瓶 作:十三代酒井田柿右衛門
「何の表現も無い・・・・、無いとは言いませんが、一般的に「白」というのは無いということになっているんじゃないでしょうか?何にも無いのが、「白」だということになってますね。「余白」とも言いますね。でも、「余白」というのは単純に余った白い場所じゃないと思うんですよ。「余白」には人間の思いのようなのものが全部入っているんじゃないでしょうかねぇ。そんなわけですから、私としてはどうか一つ「白」の奥底をよく見てくださいという気持ちなんです。」
「何度も申し上げますが、素地の美しさは、「白」で代表されるんです。「真っ白で何もありません、というんじゃないんです」と私としては言いたいんです。でも、それを分かっていただける人となにも感じない人がおいでになるのは仕方がないんでしょうねぇ。ですから、よぉく見ていただいているうちに「なんとなくいいですね」といってくださる方がおられれば、それだけで私はありがたいということなんです。」
「余白の美 酒井田柿右衛門」 著者: 十四代酒井田柿右衛門
集英社新書 p160 より抜粋
数独通信Vol.24 の「見た目」の良い数独 の一位に輝いたのは、No.57 作・京谷駿希さんの次の作品であった。
”Ryuzen”による解析結果です。
Results of Rank Analysis by " Ryuzen " for SUDOKU TUSHIN Vol.24
Alias 11
Blood K1Ch
Ranking AAA++ 224 pt ( t 97 , a 56 , c 71 , v 127 )
Level 3 Easy
Givens 20
Empty cells 61
avarage of frequency 2.22
standard deviation for digit distribution 0.83
candy matrix constructed 79
consumed time 14.98 s
max slop= 5 %
No of Route 3,317,760
(1) Technical point 97 pt
No of entrance 5 { B0 , R1 , C2 , M 0 }
Distance of B 0
Distance of R 1
Distance of C 15
Distance of M 29
Basic point 97 B 40 , R 14 , C 2 , M 29
deform point 0
(2) Visual point 127 pt
Artistic point 56
pattern point 36
symmetry point 20 XY,X,Y,DD,DU,CC,CW
Creative point 71
givens 10
aroma 5 147・・・40%
sequence 11
vacuum 45
この作品が、Visual point No1 ( Total point も一位)に輝いたのは、解析結果からお分かりのように、メイン・クラスターが完全対称の纏まったパターンであることに加えて、余白の美であるVaccum point が45 point と高いことによるものです。
Vacuum point の点数は、
空白行が一行あたり 5 point ニ行 10
空白列が一列あたり 5 point ニ列 10
空白ブロック一つあたり 5 point 一個 5
最大対角線空白3行あたり 5 point なし
四隅の対角線3行あたり 5 point 四隅 20
で合計45point となっています。
数独文様で表すと美しく整ったパターンが浮かび上がってきます。