パズルBOOKSプレミアム 「超難問ナンプレAAA4」 西尾徹也編著 世界文化社 2013年3月30日発行 ¥550+Tax の表紙ナンプレについてコメントします。
このシリーズの問題はすべて「上級編」および「超上級編」の★7後半ナンプレからの抜粋であるとの注記にある通り、この表紙ナンプレは、「ナンプレ超上級編15」の79番(作・尾崎枕)のものです。
このブログでは、「見た目」を含めたナンプレ問題の格付けを試みてきました。そして表紙ナンプレこそは店頭にて読者の眼を惹きつけるための(編者の)美しいナンプレへの表れであり、選別して掲載されるものだと考えて優先的に取り上げてきました。
ところが、今回の表紙は決して、取り立てて魅力的には感じられませんでした。どうしてこれが他を抜きんでて採用されたのか納得できません。私が知らない何か隠れた美意識があり、それに気付くに至って無いのでしょうか。
「美」の視点は主体によって大幅に変わるものですが、このソフトのような客体の評価と歩み寄れるものだとの論文があります。抜粋すると・・・・
「どういうものを美しいと思うかという主体の特性を調べることは、結局、美的に見える客体の特徴を調べることになる。」(主体の特性=アンケート調査などの方法、客体の特徴=数独に表れる対称性や連続性など)
「主体の特性を客体の属性と誤解することがある。まして感性においては、美しい景色はその景色を美しいと判断する観賞者の観点や基準があるばかりで、美しい景色そのものが実在するわけではない。ただ厄介なことに多くの人が美しいと思う風景が存在し、その物理特性も分析できるので、見方や基準に個人差があることや、それが社会や時代によって変化することを見過ごしがちになる。」
そして 「直観や印象に基づく判断が常に正しいとは限らない」と言いながらも 「感性という統合的な判断に注目し、客観的、分析的な方法と、論理的、総合的な考察を通じて実証的な研究を進めていくことの先に、新たな知覚研究の地平が開けることを期待している。」と結ばれている。
「感性という統合判断から知覚・認知を研究する」 三浦佳世著 学士会会報 No897 2012 Nov. より抜粋。
「知覚(難易度)と感性(見た目)をともに考えるという発想はまた、旧来の意味での知覚や認知を、感性という総合判断を切り口に考えるという方法論を提示することにもなる。」とも述べられており、このブログでの数独格付けの試みは、「感性知」を探求する「実証的な研究」の奔りとも言えるでしょう。
Results of Ranking Analysis by " Ryuzen " for front cover of Ultimate Number place Class AAA4 edited by Tetuya Nishio
Alias 42
Blood 92b*32D*
Ranking A- 116 pt ( t 74 , a 22 , c 20 , v 42 )
Level 6 Lovely
Givens 24
Empty cells 57
avarage of frequency 2.67
standard deviation for digit distribution 1.32
candy matrix constructed 74
consumed time 19.32 s
max slope 26 %
(1) Technical point 74 pt
Playback notation J= QQQ
No of entrance 9 { B4 , R2 , C3 , M 0 }
basic point 62 B52, R2, C3, M0
deform point 12 Qc 12
Crux point 3
① Step 8 ( 6, 9 )= 8 QcC Implicit pairs
② Step 14 ( 5, 4 )= 1 QcC Implicit pairs
③ Step 16 ( 2, 6)= 9 QcC Implicit pairs
(2) Visual point 42 pt
Artistic point 22
pattern point 12
symmetry point 10 XY
Creative point 20
givens 5
aroma 5
lack digit 10
なお、解き方については、「次の一手」に掲載しています。
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