朝日新聞4月28日(土) Be パズルCに掲載された数独(ニコリ社提供)について、格付けソフト「Ryuzen」 により、「難易度」と「見てくれ」の両面から格付けを行う。
Results of Ranking Analysis by " Ryuzen " of Puzzle ( 28th April 2012)
Alias 95
Blood 42II32Eq22AA22BK11PA
Ranking A- 112 pt ( t 57 , a 21 , c 18 , v 39 )
Level 3 Lovely
Published Level ★★★★★
(1) Technical point 73 pt
Empty cells 58
No of entrance 1 { B0 , R0 , C0 , M 1 }
Distance of M 1
Candy matrix was constructed 50 times
Consumed time 12.25 s
Givens of each digit (mean ) 2.5
Standard deviation for mean givens 0.73
Playback notation J= Q
Basic point 69 pt ( B53, R1, C2, M2)
Deform point 4 pt ( Q 2 )
Crux = 1
① Step = 6 ( 5, 1) = 5 QbB Implicit Pair (Block) 6%
(2) Visual point 39 pt
Artistic point 21
Pattern point 11
Symmetry point 10 XY
Creative point 18
givens 5
sequence digit 3
one digit 10
解説
Pattern は、5種類9個のクラスターから構成されている。これくらいクラスター総数が多いと(7個以上) いくらクラスターポイントの高い美しいクラスターを使っていても、全体が纏まりがなく不安定になり、Pattern point も高く評価されない。ちなみに、1種類1個 ( Alias = 11) の場合には、1 pt cluster でも、pattern point は12 point になる。
使用されている cluster は、いずれもよくつかわれる物ばかりで、例えば
4粒子2個 (42I*) は、IF:t20-46、IG: s28-099 など8種類の配置が登録されている。
3粒子2個 (32Eq) は、AAA-10
2粒子2個 (22AA) は m12-062, g9-10, t22-50
2粒子2個 ( 22BK) は、n100-78 など53 puzzle
1粒子1個 ( 11PA) は、n100-32, -72, -95, -100 など84 Puzzle
である。
少数粒子クラスターでは、sequent digits によるcreative point の増加はあまり望めない。本パズルの場合も、数字変換(数字を入れ替えるだけで「見た目」をよくする。難易度、解き味は変わらない)により、例えば、{ 2 3 4 6 7 } を { 3 6 7 2 4 } に入れ替えると 6 point up するが、美人の標準(Visual point 50 point 以上)には、まだ届かない。
一方、難易度は ★5だけあって、初心者にとっては、イラつくことでしょう。ただし、出だしの 6手が埋まれば、後は「ブロッケン」だけで解けます。
第一手 ( 7, 9) = 4 Explicit single (マスミー)
第二手 ( 2, 7) = 4 Implicit single ( Block) (ブロッケン)
第三手 ( 8, 7) = 5 Implicit single ( Row) (レッツミ)
第四手 ( 7, 5) = 5 Implicit single ( Block) (ブロッケン)
第五手 ( 7, 8) = 3 Explicit single (マスミー)
第六手 ( 5, 1) = 5 Implicit pair (予約)
まず、イラつく原因の第一歩は、No of entrance が、一つしかないこと、しかもそれが Explicit single であるので見つけにくいからです。Explicit single は、普通 Naked single と呼ばれ、空白セルに候補を書きならべていくと数字が一つしか入らないので、数字の候補が「もろ見え」の状態になることが、名前の由来です。一方 Implicit single は Hidden single と呼ばれ、たった一つのsingle digit が他の候補とまぎれて「隠れた」状態で存在するからです。
鉛筆なめなめ解く場合には、数字を決めて場所を探すほうが、簡単なので、普通の手順では、Implicit single の Block, Row , Column という順序で進めます。さらに、人によっては、続けて、ふたつの場所が関係する Locked candidate (いずれにしても理論)や Implicit pair (予約)を先にする場合もあります。
要するに「数字」を探すのがExplicit (Naked)で、 「場所」を探すのがImplicit (hidden)なのです。ナンプレ、number place のいわれはここにあります。私は、「数字の居場所」と訳していますが、鉛筆なめなめ解く場合の方法を示唆していたんですね。「鉛筆なめなめ」なんていう表現も光景も今では見かけませんが・・・
さらに、第五手にも、Explicit single が表れます。第六手(こちらの方が早い?)は意外に容易く見つかり、あとは芋ずる式に解けるようになっています。
二重枠は、58 手中で、次のようになります。
42手目 ( 5, 7) = 9
48手目 ( 4, 6) = 7